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「文化財レスキューの現場から」というイベント

先日行ってきたのは「文化財レスキュー」の報告と紙作品応急処置の実演です。
 
文化財レスキューの活動報告
1年前、東北地方で起きた大地震による甚大な被害については、我々も少なからず知っています。
あの日の午後、市民の生活は自然の力によって破壊されてしまいました。
役所や文化施設文化財なども同様に被災しました。
それはかつて阪神・淡路大震災のときに経験したことを思い出させるような・・・。(神戸は海水に浸水することはなかったのですが)
 
被災した文化施設から文化財等を安全な場所へ移動させたり、応急処置をするという文化庁からの要請事業を「文化財レスキュー」と呼ぶのだそうです(※)。全国の美術・歴史関係業者・運送会社のほか多くの団体が協力してるとのこと。
こちらの美術館スタッフが向かったのは石巻市石巻文化センターと陸前高田市立博物館。
昨年4月からの活動報告を、多くの記録写真を見ながら細かく聞かせてもらいました。
貴重な報告、ありがとうございました。
残念ながら写真はありません。あしからず・・・。
 
(※)正式名称は、「東北地方太平洋沖地震被災文化財等救援委員会」とのことです。
 
紙作品の応急処置
その後で、写真や紙作品が浸水してしまったとき、泥で汚れたときなどの応急処置を実演してくれました。
「大切な写真が水に濡れてくっついてしまった」、「趣味の水彩画が土砂で汚れてしまった」etc...
家でもできそうな応急処置です。
 
◆写真が濡れてオモテ面どうしがくっついてしまったら。
(机の上で乾燥中の写真)
 ←あわてて無理に剥がそうとせず、水にぬらすときれいに
はがれるそうです。カラー写真を水につけるとニオイがキツイ?
 
◆次に水彩画が土などで汚れたとき・・・。いきなり水につけて洗ってますが!注)

 
 水彩画でも時間がかなりの年数経ってる(○十年~)
ものなら、定着してるので水に浸けても大丈夫だそうな。
(大丈夫かどうかは事前にテストしてみなきゃわか
らない!) 
 (↑丸洗いした後の水彩画)
(テーブルの上で水分吸収させて乾燥させてる)
 
 (注)いきなり丸ごと水洗い!っていうのはもちろん通常ではぜったいに行わないませんよ!
 
この震災の被災文化財の中には、「一刻も早く手当てしなければもうダメだ!」という‘救急状態’の物も多く、現場で資材も無い中で、救急処置として汚れた作品を洗ったそうです。
 
(←汚れのひどいものには前もってエタノールを薄めた液を噴霧)
 
 
 
◆次は、ノートがぬれたとき、家でできる応急乾燥。

 
・ぬれたノートをクッキングペーパーでしっかり包み、ZIPLOCKのようなビニール袋に。(密閉できるタイプの袋)
・ビニール袋の口を閉めて、端から掃除機で吸引!(ふとん圧縮のごとく)
 ・・・こうするとノートの水分も短時間で乾燥できるんでしょうね。
 
ちなみに、海水は塩分を含んでいるため、水道水などよりも乾燥しにくいそうです(自然乾燥の場合)。
昨年の震災のときも、1ヶ月以上経ってもまだ作品は湿っていたのだとか。カビもなかったようです。
(たしかに塩は保存に適してる!)
 
ココに載せたのは「応急処置」の一例ですが、紙質・状態などの違いもあるので、実際にご自分でやるときには十分ご注意くださいね。
大事なものは専門家にご相談を!
 
 
-追記-
写真などの応急処置についてはこちらのブログにも記事があります。かなり詳しく載っていますのでごらんください。
〔歴史資料ネットワーク(史料ネット)〕
2011/03/25「おうちの思い出・まちの記憶を残すために」 http://blogs.yahoo.co.jp/siryo_net/34407950.html
 
 
 

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