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【ART】国立国際美術館 エミリー・ウングワレー展 其の壱

エミリー・ウングワレー展」@国立国際美術館

3月後半の天気の良い午後、大阪駅から徒歩でも可能だけど、この日は地下鉄を利用。
地下鉄四つ橋線肥後橋駅の付近は、大阪フェスティバルホールや広告代理店などが集まるところ。
5分程歩くと、国立国際美術館のランドマークが見えてくる。
隣は市立科学館なので、美術館もセットで中高校生の社会見学のコースになっているのかも。

 

科学館の横にある桜の木。
暖かい陽射しで、もう花が開きつつあった(今頃もう満開?)。

 

この展覧会のことを知ったのは、JR大阪駅地下通路にあるパネル。
鮮やかな色彩のパネルと、あまり聞き覚えのない作家名。
歩くスピードでは作家名を正確に読み取る事もなかなか難しかった。
が、「アボリジニが生んだ天才画家」というコピーと画面の鮮やかさは
私の記憶に残り、
通る度に興味が膨らんでいった。

 

今回は作家について・・・。

 

エミリー・カーメ・ウングワレー(1910頃-1996)


 

オーストラリア先住民族であるアボリジニ出身で、オーストラリアを代表する画家のひとり。
彼女はオーストラリア中央部の「ユートピア砂漠」でその生涯を送った。
エミリーの作品はユートピア砂漠に隣接する彼女の故郷「アルハルクラ」に深く根ざし、
彼女は終生、儀礼や歌、絵画制作を通じて故郷を称えた。

 

数十年にわたりボディペインティングや砂の上に装飾的模様を施していた彼女は、
1977年から「ろうけつ染め(バティック)」をはじめる。1988年からはカンバス画を手掛け、
最初のカンバス作品《エミューの女》(1988-89)は美術界に大きな衝撃を与えた。
このときエミリーはすでに80歳目前であった。

 

一躍オーストラリアを代表する作家となったエミリーは、
その後亡くなるまでのわずか8年間で3千~4千点の作品を描いた。
1990-91年には国内主要3都市で個展開催
1992年にはオーストラリアン・アーティスツ・クリエイティヴフェローシップ受賞
1997年(没後)にはヴェネツィアビエンナーレのオーストラリア代表に選ばれる
1998年にはオーストラリア国内巡回の大回顧展が開催

 

彼女の作品は、大自然の中でアボリジニの世界観に基づいた「プリミティブアート」ともいうべき芸術世界で生まれながらも、
極めてモダンで西欧近代美術が発展した末にたどり着いた「抽象表現主義」に比する性格を帯びている。

 

20世紀の偉大な抽象画家のひとりであるエミリーの代表作品120点余を集めた今回の展覧会は、
国外では初の大回顧展。

 

                           ・・・つづく。

 

(参考資料)本展覧会図録、展覧会チラシ、美術館HP
(作品図版)展覧会チラシより
上図:Big Yam Dreaming, 1995(部分)National Gallery of Victoria, Melbourne
下図:Untitled,1996(部分)Laverty Collection, Sydney

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